
親が倒れるのは突然
親が倒れる……。そのときは、前触れもなく突然やってきます。深夜、寝ているときに病院から電話がかかってきて叩き起こされる。あるいは、仕事中に「お父さんが、倒れた」と母親から携帯電話に連絡があるかもしれません。
突然のことに、心臓はドキドキして、どうしたらいいのか頭はパニックになるでしょう。緊急な状況なら、即、救急車を呼ぶように指示します。あなたが代わりに通報してもいいでしょう。
救急車を呼ぶべきか迷う場合もあります。地域によっては、そんなときに相談できる「救急相談窓口」が設けられています。親の暮らす地域に、そうした窓口が存在するか事前確認しておくと安心です。「救急相談窓口」はなっくても、各都道府県の「医療情報ネット」(名称は都道府県ごとに違うが、インターネットで「医療情報ネット」と検索すれば出てくる)などの情報を得られます。
最初の病院は「救急指定病院」
119番通報をしてから現場到着までの全国平均時間は8.5分。通報してから病院に搬送されるまでは39.9分。また、搬送される人のうち、高齢者は54%を占めています(2014年、消防庁)。
通常、最初に搬送される病院は「救急指定病院」です。消防法の規定に基づき、都道府県知事が告示・指定している病院で、3年ごとの更新制になっています。救急隊は、その症状に適した最も近い救急指定病院に搬送するのが原則です。かかりつけなどの理由で搬送先を希望することもできますが、症状や病院との距離、病院の受け入れ状況および希望の理由などにより判断されます。
搬送先の病院が分かったら、なるべく早く駆けつけるようにしましょう。スケジュールを確認して、当面の予定を調整します。どうしても外せない予定があるなら、家族に頼む。あるいは、兄弟や親戚に連絡して、代わりに駆けつけてくれるように依頼します。
救急車を呼ぶか迷ったら
「救急車を呼んだ方がいいのか?」「今すぐ病院に行くべきか?」と迷ったときは、各自治体の救急相談窓口で電話相談。
- 救急相談センター(東京都、大阪府、奈良県、札幌市など)
- 大人の救急電話窓口相談(埼玉県)
- 大人の救急電話窓口相談(山形県)
相談できる時間、対応している電話の種類などは、地域ごとに異なる。
【東京都の場合】
「東京消防庁救急相談センター」にて医師、看護師、救急隊経験者等の職員が、24時間年中無休で対応(携帯電話、PHS、プッシュ回線)
救急相談窓口がない場合
「救急相談窓口」がある地域はまだ少なく、ホームページで夜間休日当番医情報を案内している自治体も。その場合は、親が暮らす都道府県名と「医療情報ネット」をキーワードにインターネットで検索。
「医療情報ネット」で、救急当番医や夜間休日診療所を探せるかをチェックしておこう。