介護費用節約その3:申請しよう、障害者手帳、特別障害者手当て、老人扶養控除

障害者への支援制度も利用できる

障害者手帳と介護保険の申請は重複OK

身体障害者手帳」は、身体に障害がある人の自立と社会経済活動への参加を促進するために交付されるものです。区分は1級から7級まで設けられ、申請は自治体の障害福祉の担当窓口にて行います。

介護保険を利用していると手帳の交付を受けられないと考えている人がいますが、両方の申請を行うことに問題はありません。脳梗塞の後遺症などで寝たきりになった場合にも、申請を検討しましょう。

逆に、すでに障害者手帳の交付を受けている親も、介護保険の申請を行うことはできます。介護保険と障害者のためのサービスで重複するものについては、介護保険のサービスが優先されます。

アルツハイマー型認知症などの診断を受けた場合には、「精神障害者保健福祉手帳」を申請できる場合もあります(等級は1級から3級まで)。

交付を受けていなくても税の控除

障害者手帳により受けられるサービスに、税の減免医療費の補助公共料金の割引タクシー利用補助などがあります。内容は自治体によって異なるので、詳細は親の暮らす役所の障害福祉の窓口に問い合わせます。何らかのメリットがあることが分かったら、申請を検討すればよいと思います(高齢者の場合、若い世代よりも利用できる制度やサービスが限定される場合もあります)。

なお、65歳以上の親で身体障害者手帳の交付を受けていない場合も、寝たきりなど所定の要件に該当すれば、所得税や住民税の申告の際に障害者控除を受けられる場合があります。さらに、寝たきりなど重度な介護を要する場合には「特別障害手当」を受給できる可能性も。月額2万6620円です。

また65歳から74歳で一定の障害がある場合、後期高齢者医療制度(原則として75歳以上が加入)を洗濯できます。保険料や医療費の窓口負担が軽減されるかもしれません。

身体障害者手帳の取得手続き(東京都の場合)

  1. 市区町村の障害福祉担当窓口に問い合わせ、申請用紙をもらう
  2. 医師(身体障害者福祉法第15条の指定医)を受診して、診断書を交付してもらう
  3. 障害福祉担当窓口に、申請用紙と診断書を提出
  4. 申請書類が東京都知事(心身障害者福祉センター)へ送られ、障害認定が行われる
  5. 手帳交付が決定すると、市区町村の障害福祉担当課に送付され、申請者に交付される。

2. の指定医は、市区町村の障害福祉担当窓口で教えてもらえます。かかりつけ医がいる場合は、その医師が指定をうけているかどうかを聞いてみましょう。

特別障害者手当(支給月額 26,620円)の対象

対象

  • 重度の障害があるため、常時特別な介護を必要とする人。
  • おおむね「身体障害者手帳」1,2級、「愛の手帳」1,2級程度で、かつそれらが重複している人。あるいは、これらと同等の疾病、精神障害の人(介護保険での目安は要介護度4,5
  • 「在宅」で「寝たきり」、そして「認知症」もあるなど、不自由なことが重複(重度)しているような場合は、障害福祉の担当窓口に確認しましょう。

ただし、以下は対象外

  • 施設入所者
  • 病院等に3ヶ月を超えて入院している人
  • 所得が一定以上(受給者の配偶者・整形をともにする扶養義務者含む)

同居でも別居でも親を「扶養」できる?

所得税の「老人扶養控除」

同居の場合はもちろん、別居の場合でも親を子の「扶養家族」にすることはできます。所得税の控除額は、同居の親は58万円、別居で48万円。例えば、所得税の税率10%の人が控除を受けた場合、同居の親で5万8000円、別居の場合で4万8000円の減税(年間)ということになります。

適用される条件は、親の所得が38万円以下であること(公的年金のみが収入の場合、65歳以上の親なら年間158万円以下)で、他の誰かの控除対象になっていないことです。複数の子で親の生活をサポートしている場合も、扶養にできるのは1人だけです。

別居の場合も、常に生活費を仕送りしているケースなら対象となるので、送金を証明できる通帳の写しなどを残しておきましょう。「扶養控除」の対象となれば、親の医療費を負担した場合に「医療費控除」を受けることもできます。なお、配偶者の親も同居、別居にかかわらず対象になります。

75歳未満の親なら健康保険の「被扶養者制度」も

子の健康保険の「扶養」にできる場合もあります。75歳以上の親は後期高齢者医療保険に加入するので対象となりませんが、74歳までの親なら検討しましょう。

詳細は加入している保険によって異なるので問い合わせる必要がありますが、親の年収制限は180万円未満。かつ、その家族の年収は被保険者の年収の2分の1未満などの条件があります。配偶者の親は、同居の場合のみ対象となります。ただ認めれれば、親の保険料の負担がなくなりますので、ぜひ確認してみましょう。

親を「扶養」するための条件は?

所得税の老人扶養控除にする条件

  • 親の合計所得金額が 38 万円以下
    (公的年金だけの場合、年間の年金額が 158 万円以下)
  • 別居の場合は「仕送りの証明」が必要
  • 複数の子が送金しているケースでも、老人扶養控除を受けられるのは1人
  • 同居、別居にかかわらず配偶者の親も可※子が会社員の場合は年末調整で「扶養控除等(異動)申告書」を提出します。

健康保険の被扶養者にする条件

  • 親の収入限度額年間 180 万円未満(税引き前の総支給額)
    【同居の場合】被保険者の年収の2分の1未満
    【別居の場合】被保険者からの仕送り額より少ない
  • 父母、祖父母などの被保険者の直系の尊属
  • 同居している配偶者の親
  • 親の年齢は74歳まで。75歳以上の親は「後期高齢者医療保険」に加入するので対象外※加入の保険組合に「認定申請書」を提出します。

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