住み慣れた自宅のまま、フレキシブルに
介護が必要となった高齢者が、心身の状態や必要に応じて、「通い」を中心に「泊まり」「訪問」の3タイプを組み合わせて利用できる介護保険のサービスに「小規模多機能ホーム」があります。要介護者が、住み慣れた家・地域での生活を継続できるようにすることを目的としています。名称に「ホーム」と付いているので、施設だと考えがちですが、実際は小規模多機能型居住介護という居宅サービス。つまり「在宅」です。
少人数登録制なので、どのサービスを利用しても、家庭的な雰囲気のなかで、顔なじみの職員からケアを受けられます。訪問、通い、泊まりが一か所で提供されるため、他の事業者の訪問介護、通所介護、通所リハビリ、ショートステイは利用できません。
ケアマネージャーも小規模多機能型居宅介護の担当者となります。原則、現住所と同一市町村の小規模多機能ホーム事業所のみ利用できます。
利用料は定額制
利用料は、要介護度ごとの包括費用(定額)。回数多く利用しても膨れ上がっていかないので安心感はあります(ただし宿泊や食事の料金は別途必要)。
けれども、事業者が料金に見合うだけのサービスを提供しなかったり、契約したものの親があまりサービスを利用しなかったりしても、一定の料金は支払わなければなりません。契約時に、実際にどの程度のサービスが受けられるのかをきちんと確認することが大切です。
また、数は多くありませんが、医療面を重視した「看護小規模多機能型居宅介護」もあります。
介護サービス費 (1割負担の場合 / 月定額) |
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要支援1 | 3,403 円 |
要支援2 | 6,877 円 |
要介護1 | 10,320 円 |
要介護2 | 15,167 円 |
要介護3 | 22,062 円 |
要介護4 | 24,350 円 |
要介護5 | 26,849 円 |
介護サービス費の他に「食費」「宿泊費」が必要になります。サービス内容が料金に見合っているか、親が利用できそうなサービスがどれだけあるかも要確認。