「元気な方の親」への配慮も大事。その時注意するポイントとは?

入院・介護では「元気な親」への配慮も大切

増加する「老老介護」

親が入院すると、子はその親のことばかりに気をとられがちです。もう一方の親が元気な場合は、退院が決まった際に、「退院後は2人で何とかやっていくだろう」とほっとすることもあります。

しかし、このとき元気なほうの親は、配偶者の退院を喜んでいるとは限りません。その看護・介護を自分が全面的に担うことを予想し、不安な気持ちに陥っていることが往々にしてあります。老いた親が老いた配偶者を看るという「老老介護」は増加の一途ですが、元気とはいえ体力的な低下は否めません。

「高齢者が高齢者を介護する老老介護実体調査」(2010年、北海道社会福祉協議会)によると、「老老介護」の介護者が、介護を引き受けることになった理由は、「自分しかいないから」80.6%、「家族だから」52.6%というものでした。同じ調査で、介護者自身の健康状態も聞いていますが、「健康ではない」とする回答が70.7%。子からすると「元気な親」に見えていても、本人は「健康でない」と感じているかもしれません。

注意するポイント

なかには、「配偶者を看る自信がない」と子に訴える親もいます。言葉にしてくれるといいのですが、問題は1人で抱え込む親です。共倒れとならないよう、2人を孤立させない配慮が欠かせません。

注意したいポイントは3つです。

  1. 介護保険などのサービスを利用し、介護者の負担をできるかぎり軽減する。
  2. 同居・近居の場合は、一緒に介護をする体制を築き、親の負担を軽減する。遠距離の場合も、子が通ってその看護や介護をサポートする。
  3. 元気な親の抱える不安が強い場合、共倒れのリスクが高い場合は、転院や施設入所を検討する。

要介護の親が自宅に戻ることを望んでも、共倒れを防ぐためには、その意向を尊重できないケースも出てきます。

介護を引き受けることになった理由(老老介護)

上で説明した、「高齢者が高齢者を介護する老老介護実体調査」(2010年、北海道社会福祉協議会)の調査結果を少しだけ紹介します。

老老介護において、介護を引き受けることになった理由

  1. 自分しかいないから   80.6%
  2. 家族だから       52.6%
  3. 子・配偶者の責任    25.1%
  4. 肉親への愛情      18.8%
  5. 子・配偶者の義務    15.9%
  6. 恩返し          5.6%
  7. 長男の嫁だから      4.5%
  8. 女性だから        4.0%
  9. その他          3.1%
  10. 周りの圧力        0.9%

回答のほとんどが、家族への感情を理由としてあげています。それはとても人間的で尊いことだと思いますが、だからこそ負担を感じていたとしても、1人で抱え込むケースがあるとも言えます。片方の親が元気なように見えても、子は細心の注意を払い親を孤立させない配慮が欠かせません。

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