介護の際に気を付けたい親とのコミュニケーション:呼び寄せ

呼び寄せたいけど、親は「住み慣れた家がいい」

別居の親の「呼び寄せ」は厳しい現実

親と別居のケースでは、親が入院、そして介護が必要になると「同居」を考えることがあります。通常、子が親元へ移り住む「Uターン」を選択することは、仕事などの事情で難しいため、自分の家やその近所への「呼び寄せ」を検討しがちです。

しかし、多くの場合、親に提案しても「住み慣れた家がいい」と呼び寄せに応じません。

それは、もっともなことだと理解しましょう。住み慣れた場所だと友人や馴染みの店、風景に囲まれています。呼び寄せても、子は日中仕事に出かけ、結局親は1人きりというパターンも。新たな環境に馴染むことは難しく、認知症などがある場合には悪化するケースも見られます。また、同居によって、介護保険などのサービス利用に制限が生じることもあります。

これだけは覚えておきましょう。「子どもの家で介護してほしい」と思う親は少数派です。

「高齢者の健康に関する意識調査」2012年、内閣府調べによると、「自宅で介護してほしい」と回答した親は男性42.2%女性30.2%なのに対し、「子どもの家で介護してほしい」と回答した親は男性1.3%女性3.6%という結果が出ています。

遠距離介護という選択肢

遠く離れて暮らしながら、親の介護をしている人は大勢います。本サイトで紹介している制度やサービスを利用すれば「遠距離介護」は可能です。

「遠距離介護」では、親も子もこれまで通りの生活を継続できます。最初は2つの地点で気持ちを切り替えることは難しいですが、次第に慣れていきます。また、離れて暮らしているので、互いを思いやる気持ちを持続しやすく、優しくできる、などのメリットもあります。

親や自分の家族、親の担当ケアマネージャー、地域包括支援センターの職員などともじっくり話し合い、より良い方法を選択したいものです。

遠距離介護のメリット・デメリット

メリット

  • 親子それぞれが住み慣れた土地に暮らせる
  • 仕事や子育てなど、自分の生活のペースを維持できる
  • 互いを思いやる気持ちを維持しやすい
  • 介護保険のサービスが使いやすい
  • 「別世帯」ということで、親の医療費、介護費が安くなることもある

デメリット

  • 「いざ」というときが不安
  • 親の状況を把握しにくい
  • 距離が遠くなるほど、通うための体力とお金が必要になる
  • 周囲から「冷たい子」とみられる場合がある

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする